その3
L-1 23 Apr. APOLLO / SATURN CENTER
シャトル打ち上げの取材ですが、それを進めれば進めるほどアポロ計画の
足跡に出会うことになります。VABにしても打ち上げ台にしても巨大なクローラーにしても
、全てアポロ計画の遺産です。
そんな訳で、打ち上げ前日の午前にはビジターツアーに参加して アポロ/サターンセンターへ行きました。 ツアーらしく打ち上げ時の管制室の再現といったアトラクションもありますが、 圧巻はこのサターンVの現物です。 |
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一段目のF−1エンジン。
RP−1ケロシンを燃料とする世界最強の液体燃料ロケットエンジンです。
メカ好きにはたまらないシロモノですね。
このエンジンを5基備える一段目ロケットは1億6千万馬力、 解説はアメリカ風にデイトナ500レースのクルマ全部合わせたものの 8000倍の馬力という表記。 ニューヨークの75分間の電力エネルギー、 F-18戦闘機の200機分の推力という説明です。 これじゃ、全然分かりません。 |
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長さが111メートルもあるサターンVですから、寝かしたところで この長さ。 しかし2800トンの重量のうち、91%は燃料なので空の重量は 大した事ありません。 B747-400ジャンボの場合、離陸重量が395トン、内燃料が159トンなので 燃料は40%。 私のホンダ・インテグラは、車輌重量1060kgに対して燃料50リッター。 ガソリンの比重は0.76(20℃時)なので、燃料の重さは38kg。 ということは、わずか3.6%が燃料の重量ということになります。 | |
L-1 23 Apr. CAMERA RESET
打ち上げ前日の午後は、リモートカメラのスイッチを入れに行きます。
普通は、このように2度もカメラの操作を出来るということは少ない
そうで、カメラを設置してすぐタイマーのスイッチも入れてしまう
とのことでしたが、今回は「リ・セット」の機会も設けられていました。
この時、カウントダウンは11時間前。 「前日で11時間っておかしいんじゃないの?」と思われるかもしれないが、 実際の時間よりずっと早くなっているのは、決まった時間になると自動的に 時計が止まるようになっているから。 |
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プレスサイトの建物群。
左の斜め屋根になっているのがニュースセンターで、 打ち上げ4日前から入ることができるので記者たちはここに詰めます。 あとはABCやらCBSやら有力メディアの自前のプレハブやコンテナです。 プレスのカードを持っていても、実際にKSCの中で自由に動けるのは このプレスサイトとNASAのカフェテリア、いわゆる社員食堂だけです。 |
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カメラリセット中のカメラマンたち。
ここはほぼオービターの背中がみえる正面になります。 この小さな小山に争うようにカメラが設置されています。 |
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プレスのカメラ群の様子。 もちろん、NASA自身も相当数のカメラを設置してあります。 NASAの設置したカメラにはリモート用のケーブルが付いていて 黄色いテープが巻いてあったりするのですぐに分かります。 でも、一般のプレスが打ち上げを報道することは、NASAにとって ウェルカムでかなりプレスに対するサービスがよいと言ってよいでしょう。 その理由はそうすることが納税者の利益になるという認識です。 |
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上田さん、セッティング中。
今回は、5台のカメラをリモート用に仕掛けたそうです。 大型の雲台に2台つけ、同じ場所から違うレンズで狙うという 方法を取っているようでした。 手前の白いビニールを被っているカメラは NASAの設置しているカメラ。 |
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この場所までくるには、クローラーが打ち上げ台まで走る砂利道の
脇からパイプラインの下を腹ばいになってくぐり、木や草を
かき分けて来ないと入ってこれません。
前日にカメラを設置した場所とは、右左がちょうど反対ぐらいの 位置にきます。 |
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モードラでバリバリ回すといっても、シャトルが上がっていけば フレームから外れてしまいますし、何せファインダーを 覗けない分、難しい撮影になってしまいます。 仕掛けを仕掛けて獲物がかかるのを待つというのは、 たこ壺漁やうなぎ漁の漁師にもどこか通じるところがあるなぁと 感じます。 | |
このアングルの良いのは、シャトルの像がバナナクリークの水面に
反射するところ。これは美しい。
ロケットの火が水面に反射すれば、それはさらに美しい 映像になるに違いない。 |
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L-1 23 Apr. SUN SET AND NIGHT TIME PHOTO AND RSS ROLLBACK
さてこれからが、写真屋さんの出番。
オービターを覆ってきたRSSが開くのに合わせて"Photo Opportunity"
文字どおり写真のお時間です。
今回は、夕陽をバックにという趣向。
どうでしょうか。 でも、まだRSSは開いていないのです。 |
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私の相棒は、現行機種なのにフルマニュアル、メカシャッター、MFの NewFM-2/Tなものですから、他人に頼んで「ちょっと撮って」とは言えない。 そんなことで、自分が自分のカメラに収まるという機会は少ない(皆無に近い) のですが、さすがにこんな記念になるチャンスに自分が写っていないのも 悲しいので、上田さんにお願いして記念撮影。 プロに撮ってもらって記念の一枚です。 | |
日が暮れてくると、シャトルが強烈なライトに照らされます。 これからがショウタイムです。 ゆっくりとした速度で、RSSが開いていきます。 | |
正面にまわって、また写真のお時間。
400の感度のフィルムにしても、 頼りない三脚と暗い安物のズームではほとんどブレブレ。 でも、標準レンズじゃ遠すぎてきまりません。 ほぼ一本36枚ぐらい撮って、やっとこの一枚。 これぐらいで、メカ好きのアマチュアカメラマンとしては、 満足できるところでしょう。 |
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HTML by Shiro Matsugara